浜口歯科クリニック 院長浜口です。
高村薫 「冷血」読み終わりました。
「マークスの山」「レディジョーカー」などの作家です。
今回はカポーティの「冷血」の高村版ということらしく、リアリティの追及に徹した文章です。
文章自体は読みにくくはないものの、犯人たちの陰鬱な描写、詳細に書き込まれた捜査の進捗。
正直読んでいてなかなか鬱々となる内容でした。
ただ、舞台が相模原~大和を中心とした16号線付近が描かれているために引き込まれてしまいます。
また、後半では犯人たちの心情が文学的な印象の文体でつづられ、高村文学が味わえます。
読後感はようやく終わってほっとした、という感じです。
次は今年の本屋大賞に選ばれた「海賊とよばれた男」を狙ってます。
読み応え有りそうで楽しみです。